既にやることがなくなってきているFEヒーローズについて、ゲーム部分に関してはどうすればよかったのかをちょっと考えてみた。
なお、公式によるキャラクター・原作レイプや設定の捏造・押し付けについてはもうどう頑張っても擁護のしようがないので触れない。
・8×6のマップについて
正直この部分に関しては、操作のしづらさはともかく結構頑張ったアイデアだと思う。
あの小さいマスでも思ったよりマップとしての特徴は出せている。
高レベル帯の戦闘のバランスが崩壊している点は問題だが。
命中・必殺がないことに関しては後述。
・スタミナ制と運要素の排除について
この2つはセットで考えないといけない。
過度な運要素を入れると、同じスタミナを消費したのに不公平が生じる可能性がある。(それによって課金を煽る手法もある?)
公平性という意味では運要素を排除したのはある意味妥当。
ただし、それによってシミュレーションパートも最終的には手札をどの順番に切るかに落ち着いてしまっているのでゲーム感よりも作業感が増す。
ちなみにFEHのディレクターは没入しないようにという「お客様目線」で開発したとのこと。
正直シリーズのウリを一番殺す判断だと思うけど、元々じっくり考えるSRPGと手軽に遊ぶスマホの相性自体がよくないのでそこは仕方ないのかもしれない。
だが、逆にじっくり考えられないなら手軽に何回も試して最適解を探すというようなアプローチでもよかったのでは。
・ファイアーエムブレムシリーズのウリを表現できていない
8×6のマップはアイデアとしてはよく出来ていることは先に述べた。
ただ所詮は手軽に遊べるためのアイデアであって、ファイアーエムブレムのウリである「手強いシミュレーション」「重厚な物語」のどちらとも反する。
「重厚な物語」は「キャラクターの魅力」にも繋がるが、これに関しては御存知の通り擁護のしようがないので触れない。
「手強いシミュレーション」について最近の制作側は勘違いしているらしく「敵が強くてどう頑張っても倒せない」ことを手強いものだと思っているらしい。
宝だったり村だったりを守ったり、いわゆるパーフェクトプレイを目指したり、一見簡単に突破できそうなのに意外と手が足りなくてクリアできなかったりして、そういうときに手順や進め方をよく考えて悩むのを楽しむのが「手強いシミュレーション」だと思うのだが。
そもそもマップ上でユニットを動かして敵味方でぶつけあってればシミュレーションゲームだと思っている節すらある。
・8×6は目的ではなく手段とするべきだった
それはさておき、8×6ではファイアーエムブレムのウリを表現できないことは述べた。
なぜなら、現状は8×6のすぐ終わる対戦が目的となっているから。
8×6は目的ではなく別の大目的のための対戦の手段とするべきだったと思う。
一応、投票大戦*1というのがあるがあれはかなり下手くそだと思う。
例えばIngressみたいにいくつかの陣営に分かれて領土だったり城だったりを取り合うための8×6戦闘を行うとか。
城単位ならマイキャッスル要素も盛り込めるし、領土の移動なら騎兵・飛兵は移動が早く、逆に重装兵なら城の守りに有利…というようなユニットごとの特徴も出せる。
既存のファイアーエムブレムのシステムに囚われすぎて逆にシリーズの良さを殺していると思う。*2
まぁここからゲームデザインを変えることは出来ないだろうし、あとは早晩インフレ課金ゲーになって廃れるだけだと思うので別にどうでもいいですが。*3